今回は「車得することの出来る局例」を紹介します。
先日紹介した排位大会王天一選手謝靖選手の棋譜皆さん楽しんでいただけましたか?
〇この記事↓
この対局では王天一選手が中局で見事に車得することで、勝ちました。
シャンチーでは、車はすべてのコマの中で一番強力なコマです。移動が速く、捕まえるのはとても難しいコマです。ただ車は高い価値があるからこそ、一旦車得することが出来れば、その試合は大体勝つことが出来ます。
今回の記事は車得のポイントと簡単な例を紹介いたします。
この記事で紹介する局例の難易度は初級です。みなさん是非お楽しみください!
(記事提供:楊帆さん)
はじめに
車得のポイント:
攻撃側:
1.相手の車を狭いところに行かせる 。
2.根が付いているコマを使い、車を包囲する。また、包囲網を少しずつ狭くする。
3.包囲網を完了した後、車を攻撃する。
(逃げ道の亡くなった車をとる)
防衛側:
1.車は危険な場所にいかない。
馬口、相口(たとえ今すぐ車を取れなくても)、炮が攻撃可能な線などは要注意
2.車は狭いところに行かない。
特に周りが相手のコマばかりの時は要注意。
3.車の移動する時はちゃんと気を付ける。
(「車は強いから、大丈夫」という考え方は危険)
何手か先の相手に可能な攻撃もちゃんと考える。
局例1
次に簡単な例を見ています。
すべて紅先です。
例1:
1.車三平五
紅のこの手は随手(深く考えずに指した手)です。
ここで紅は先に車三平六と指すべきです。
黒がもし炮2平4と指した場合、車六平五で紅の形が良くなります。
1. 。。。 卒3進1
「黒の卒が上がるのは、卒の交換により、3路の車が出るという目的」
と、考えた紅は相手の意図を見間違えました。
この時黒は紅に対しての包囲網を作りはじめています。
2. 相三進五 炮2進2
紅は自分の車の危険を感じずに、相を上がりました。
そして黒は炮2進2により、車得することが出来ました。
局例2
例2:
1.車六進三
紅は車得ために、包囲網を作っています。
1. 。。。 炮7平6
黒は自分の車の危険を感じることなく指しています。
(炮の交換により紅の陣形を崩そうとしています。 )
2. 馬六退七
「回馬金槍!」紅は車得することができました。
〇みなさん局例1と2はお楽しみ頂けましたか?
次回の記事もお楽しみに(^^)/
おわり
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