シャンチー(象棋)の勉強:誰について学ぶのかはとても重要なこと(・ω・)

その他

(写真タイトル「左のシャツのたたみ方がオシャレだと思う」)

まさかの写真全然関係ない!(笑)

今回はシャンチー(象棋)を学ぶ上で「誰について学ぶのか」と言うのは重要なことだと思うと言うことについて、記事を書いて行こうと思います。

最近はじめたTwitterでこの話題でつぶやいている人がいました。そこで私も先生の重要性を考えてみました。

ちなみにこのブログのAboutページの予定している記事に「私の日常とシャンチーのお話し」と言うのが上がっていたことに最近気が付きました。(忘れていました!笑) そう言えばこのブログの読み物系記事はインタビューして翻訳して…とあまり自分で考えたことは書いていないな~と思い(これからもそんなに多く書かないと思いますが…笑)、今回はちょうど良い機会なので私も文章を書いてみることにしました。(たまにはいいかな~と)

むかしの自分

〇はじめに

シャンチーを学ぶとき、誰から学ぶのかはとても大切なことだと思います。日本にはシャンチーのプロのようなレベルの方はいませんので、日本人がシャンチーの先生を探すことはとても難しいことだと思います。しかし、良い教材を選ぶことや(本も先生)、本当にはじめたばかりの時に教えてもらう相手などはちゃんと自分に合うもの(人)を選んだ方が良いと思います。 これについて私のエピソードを少し書いて行こうと思います。

〇ツイート

「誰から学ぶのかが重要」

ブログ運営などで生活している方のツイートで「誰から学ぶのかが大切」と言う内容のツイートがありました。そして「実績があり人間的に尊敬できる人から学ぶのが良いだろう」と書いてありました!

はい…!これは正しいことだと思います。  

私はシャンチーをはじめて1年目の頃、どんなことでもやっていれば必ず進歩出来ると思っていました。当時はもらった教材や資料を良く分からなくても(何が分からないのかも分からないレベルなので聞きようがない)時間をかけて並べていました。 確かにやらないよりは進歩することが出来ますが、その時のレベルにあった必要なことをやらないと進歩の速度は落ちると思います。そして運よく少し進歩することが出来てもあるところで進歩が止まります。また自分では伸びた(或いはまわりの人も進歩している)と思っていても、その分野の専門家から根本的な面での理解不足を指摘されることもあると思います。

〇むかしの私

むかしの私はそうでした。

私がはじめて海外の専業棋士に出会った頃、私の棋譜を見たプロの方はすぐに私の基礎理解が「単馬必勝単士」(「1つの馬は相手が士と将だけなら勝つことが出来る」と言う残局の基本知識)をクリアに理解していないレベルであることを見抜き、指摘しました。

この頃の私には正しい理解をしているのか確認してくれる先生はいませんでした。また、それらをしっかり説明してくれる先生もいませんでした。そのため、理解の物差しは自分の判断です。私は本に書かれている手順を暗記したらOK!と言う流れで勉強をしていました。そのためこの「単馬必勝単士」の残局はその頃持っていた残局の本に紹介されている局面から勝つ方法は暗記していました。ですがそれ以外の場所にコマが配置されているとどのようにして勝てば良いのか分かりませんでした。(言われてみてはじめてこのことに気が付きました…)

そのことにプロの方はすぐに気づき、これらの基礎残局を丁寧に理解することの大切さを教えて下さいました。(その人は私にその残局を並べさせたのではなく、私の棋譜を見てその程度の理解であることに気付いたのです) 

ちなみにこの時の私は「単馬必勝単士」と言われればすぐに「5346875」と言えました(笑)この残局を知っている人ならすぐにこの数字の意味が分かると思います。そうです。あれあれ。勝つまでの馬の動きの手順です。誰も教えてくれないのか~じゃあ一人でやろう~となった私(専門:歴史学←ここ重要)の勉強とはこうなのです。とりあえず暗記暗記。(それ得意)分からないけど覚えちゃおう、と言った感じです。

(あの時の私!残念…;でも…ある意味スゴイような気もします…)

この時から私の勉強方法も少し変わりました。色々なパターンの残局局面を理解し、手順を覚え、別の局面からその局面をつくる方法を考えました。

(その局面をつくらなくても別の手順で最短で勝てる方法を考えるのも良いと思いますが、最終局面までの手順がのびても、まずは一通り基本局面を理解し、とりあえずその局面を再現する方が当時の私には合っていました) 

幸せなことに、考えても分からなければ、丁寧に説明をして下さる先生と私はこの頃出会いました。

〇シャンチーの勉強をはじめたばかりの頃の私を振り返ると…

与えられた教材や、指導方法等が自分のレベルや感覚に合っていなかったなと思います。

そのせいでか、どれだけ時間をかけてシャンチーに向き合っても私が対局で勝つことはありませんでした。その時はそう言うものなのかなと思っていましたが、同じ方法で同じようにシャンチーの勉強を続けていたら今もあの頃のままのレベルだったと思います。 

これらのことに気が付き、自分のレベルを再分析し、勉強方法や教材の見直しをしたところ、伸び悩みも少しずつ改善して行きました。

教材の見直し

〇エピソード

(基本の勉強が抜けていることに気付いたきっかけ)

上で書いた「単馬必勝単士」のエピソードの前のお話し…

ある日相方(←誰)に「といてみてね」と言われて局面を見せられました。そこには1つの兵で1つの士に勝てるパターンの残局局面が並べられていました。でも全然勝てずに同じような局面をループしていました。そして不思議に思った相方がある局面で私に話しかけました。

「どうして士を食べないの?」

…「士が食べれるの?」と思いながら局面を見ていました。じーっと見ても良く分かりません。

「どうやって食べるの?」と聞いたら、

「今ならそのまま食べれますよ」と言われました。

良くある王様同士が向かい合っちゃいけないルールを利用してとるわけです。つまりこの時の私のレベルはそのルールを知っていても、そのルールを使ってコマを得することが出来ることを考えたことがなかったのです。 そして当時の私はそもそも「この局面は士をとって勝つもの」と言う概念すらないので、士をとろうと考えながら動かしておらず、士をとってどうして勝てるのかも分かっていませんでした。(相方もビックリだったと思います)

基本残局の超初級が出来ない(そもそも残局と言う項目を知らない)私に、相方が「では今何を習っているのでしょう(もらっている教材等)」と聞くので、もらっていた資料を渡しました。

開局の資料です(基礎ではなく特定の開局についてとても詳しく書かれたものでした)。そして「これもやってね」と言って渡されていた色々な資料を一緒にみました。その時から、それらが当時の私のレベル(入門さえ出来ていない)に合っていない資料であることに多分相方は薄々気が付いていたのだと思います。

(そこをはっきり言わないのが相方の優しさなのかどうかは、あえて追求しない。笑)

また手元にあった資料に必要なものが抜けていることは事実でした。

ただ当時の私は持っている資料を真面目に並べることだけを正しい勉強だと信じていました。そのため、基礎残局を勉強しなければいけないことを理解した私は、課題として今読んでいる資料+基礎残局の暗記と言う勉強をはじめました。(それを半年ほど続けた結果が上の「単馬必勝単士」のエピソードに続いたわけです…。残念…笑)

それでもやらないよりは良かったと思います…

2万時間の勉強の価値

「2万時間以上勉強するとそこそこ強くなるのか」

実は私がフォローしている人がリツイートしていた記事に、将棋のプロ(私は将棋に詳しくないので名前は忘れてしまいましたが…)が2万時間ぐらい勉強すれば将棋はそこそこ強くなるみたいなことを言っていたと言うような文章がありました。(もしかするともとの文章はもっと詳しく説明や補足があるのかもしれませんが…)

そこでふと「シャンチーもそうなのかな?」と言う疑問を持ち考える・・・

そうか~

8時間ぐらいの勉強を7年弱すればプロの言うところのそこそこのレベルになれるのか~(…本当かい?)と言うことを考えつつ、私の先生に日本の将棋のプロがそんな風に言っていたのだけど、シャンチーもそうなのですか?と聞いてみました…

先生:それは人によっても異なると思うけど

先生:もし専業棋士のチームなら専門の先生がいます

先生:1日8時間の練習で

先生:1年練習して350日として

先生:そのうち15日は春節と、病気  等

先生:ちょっと先に車運転するね

(概ね6時間後)

先生:こうやって削る日にちが出てくると、だいたい7年ちょっとの練習時間ですね

先生:専業チームで毎日8時間、7年ちょっと、だいたい大師そこそこのレベルでしょう

私:なるほどそうなのですね。

  じゃあだいたい将棋と同じ原理なのでしょうか。

  返事をありがとうございます!

先生:だけど良い先生がいなくて自分で練習している場合、理論的な指導が欠けてしまい、似たような局面でいつも間違えた方法へ理解して指してしまいます。それではレベルの高いプレーヤーにはなれません。中国の多くの家庭で、とくに退職された年齢の方を見れば分かりやすいと思います。彼らは退職してからあなたの言う2万時間以上の時間をシャンチーにかけていたとしても、レベルはやはり低いままです。

私:なるほど…!私には良い先生がいて運がとても良かったです!

先生:(笑)

こんなやりとりを先生としていました。ここでも先生の重要性が少し出て来ました。私は学生時代から先生との相性がやる気に大きく影響するタイプの人でした。先生の授業がつまらなかったり、そもそも苦手な先生だとその教科への興味も薄かったように思います。そう言った意味でシャンチーは尊敬できる先生と出会えたことは本当に幸運なことだったな~と思います。

勉強方法は大切

〇0からマイナス1へ

正しくない勉強方法(指導方法)でも0の知識の人が0以下になることはないのかもしれません(見た目では)。しかしそれは0の知識の人がある程度本気で真面目に取り組む姿勢であるから1や2になるだけです。ただ私は0の人が正しくない勉強方法を続ければマイナスになることもあると考えています。

シャンチーでは分かりにくいですが、ゴルフで考えると、これは明らかです。正しくないスイングをどんなに一生懸命練習したところで疲労骨折等のケガにつながりますし、正しくない動きを一生懸命身体にたたき込もうとしても少し離れればすぐに出来なくなります。これは明らかにマイナスです。ケガをしているわけですし、忘れてしまえば時間的に大きな損です。

これが私が間違った勉強方法がマイナスにつながることもあると考える理由です。

〇まとめ

やはり誰からどのように学ぶのかと言うことは、進歩の速さと進歩できる空間(可能性)に大きな結びつきがあると思います。とくに何も知らない0の人が0から1になるまではとても重要な過程です。「どうせこの人は初心者だから」と言って適当な姿勢でその人に向き合うことをしてはいけないと私は思います。(もちろん10から15になるのも良い先生がいるのといないのとでは変わります。場合によると、ある一定以上の進歩は導いてくれる人がいないと出来ないこともあると思います)

このことから、私は何かを学ぶときは自分に良い勉強方法(教材提供等)を示してくれる人がそばにいることはとても重要なことだと思います。

おわりに

〇先生とのエピソード

私はシャンチーをはじめて1年半ほど経った時に今の先生と知り合い、とくに勉強をはじめた2年後ぐらいの時から教えてもらうようになりました。そのぐらいの頃に先生が中心となって開催した大会に行き、先生から教材を頂きました。(教材をもらえると知った時に想像していた量は2、3冊ぐらいの本か印刷した紙か…?と言うものでした)

そして、「今から持って行くから部屋あけといて」と連絡があり部屋で待っていたところ、段ボールを持って先生がやってきました。ものすごい冊数の本をプレゼントして頂きました(後にも先にも段ボールで本を頂いたのはこの日だけです)。

そして一冊ずつその本の特徴や読み進め方、勉強する本の順番を丁寧に説明して頂きました。そしてまた「同じ本が全て自分の手元にもあるので、この本を読んでいく上で分からないところは聞いてね」と言って頂きました。

今思えばこの先生との出会いはとても大きなものでした。 そこからの一年間が私の壮絶なシャンチー勉強期間になるわけですが、これはまた違う時にお話しします。(あれだけやって何でこのレベルなのかは謎ですが、それでも当時よりは進歩しているわけです…( ;∀;))

ともあれ運が良いことに私は良い先生と出会い、良い教材を手にし、シャンチーの勉強をすることが出来ました。勉強のスムーズさの向上だけでなく、モチベーションも上がり、より真剣に取り組むようになりました。先生には本当に感謝しています!!

〇おわりに(ひとりごと)

(私の入門当初は本当に0知識でした…)

0知識がどれだけ0なのか

…是非お話ししてから終わろうと思います(笑)

将棋など他の棋類を指したことがある方は「勝つ」と言うことを知っています(将棋なら詰めれば良いのですよね…?←やっぱり色々理解が雑だった…すみません;)。

シャンチーをはじめたばかりの頃、私はシャンチーの終わり方(勝ち・負け・引き分け)を良く理解していませんでした。そのため、対局をしていても、この対局の終わりは相手が私に勝つか私の持ち時間がなくなった時と思って指していました。

(そう言えばはじめて出た試合まで、対局でチェスクロックの時間が切れた時が負けだと言うことも知りませんでした。当たり前のことなのですが…(笑)本当に知らない人と言うのはそのレベルで知らないのです…)

そんな私が今でもシャンチーを指しているのはとても不思議なことです。

(…と言うか奇跡…笑)

みなさん是非、入門者にははじめに絶殺の概念と持ち時間の概念から教えてあげて下さい。笑

おわり

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