鄭惟桐選手による団体戦の総括

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写真は鄭惟桐選手に提供して頂きました。

【団体戦の簡単な振り返りと総括】

前回の大きな試合から二か月以上ぶりに、一年に一度の全国シャンチー団体戦が江西省贛州(カンシュウ)市で開催されました。今大会で四川チームは外援選手の孟辰選手と私と李少庚選手、趙攀偉選手のメンバーで団体戦に臨みました。私たちのチームの目標はもちろん優勝です。

今回の団体戦の始まりはあまり順調ではありませんでした。一勝一敗一引き分けとあまり良いものではありませんでした。 このように団体戦の前半があまり順調に進まなかった主要な原因は三つ考えられます。

一つ目の原因は、私が二か月以上試合に出ていなかったことです。そのため、練習量が不足しており、3ラウンドあたりまで技術的な面で若干腕のなまりを感じました。また気持ちの面でも戦う準備がしっかりとされていませんでした。 このことから趙鑫鑫選手と王天一選手との試合で明らかに問題のある手を指しました。趙鑫鑫選手との対局の中残局では本当に残念な思いをしました。自動限着まであと少しのところで炮を取られ、重要な一局を負けてしまいました。

二つ目の原因は、李少庚選手のストレスがあまりに多くメンタル面でバランスが上手くとれていなかったことです。とくに第1ラウンドで負けたことがメンタル面に大きな影響を与えました。このことが原因で第2ラウンドでの郭鳳达選手との試合では多くのミスが出ました。

三つ目の原因は団体チームとして、この団体戦と言う難しい試合に対しての精神的な準備が不足していました。試合の過程で順調ではない状況時における、十分な精神状態を準備することが出来ませんでした。

4、5、6ラウンドは今大会の転換点でした。

また、ちょうど今大会の3ラウンドが終わった時、中国シャンチー協会が新しい国家チーム(国際試合で中国代表として出場するチーム)の選抜方法を発布しました。以前の決まりでは2018年と2019年の優勝チームからそれぞれレイティングが高い2人が選ばれ、その計4人が2020年のアジア選手権に出場出来ることになっていましたが、新しく発布された選抜基準では2020年の団体戦の優勝チームからレイティングの高い2人と大師賽の優勝者がアジア選手権の代表になることに決まりました。つまり今大会の優勝チームには2020年のアジア選手権への出場権が与えられないと言うことになります。この知らせは確かにあまり良いニュースではありませんでしたが、この知らせを聞いた李少庚選手は心理的な負担から開放されました。私も4、5、6ラウンドにかけて徐々に感覚を戻すことが出来ました。

4ラウンドと6ラウンドは梁富春選手と陸偉韜選手に勝ちました。四川チームは3ラウンドまであまり良い結果を出せていなかったので優勝の可能性はあまり高くありませんでした。(その時簡単に分析したところ、残りの6ラウンドを全て勝っても優勝出来るか分からない状況でした)そのため精神的な負担はあまりありなく、毎ラウンドをしっかり指し、自分のレベルを発揮するようにしました。

7、8、9ラウンドは毎局全てスリルのある内容でした。最終的には総合的な実力と運、チームの団結が試合で優勝するための鍵になりました。

第7ラウンドで私たちのチームは江蘇チームとあたりました。私たちのチームは第1台から第3台の対局は明らかなチャンスはなく、結果も全て引き分けになりました。残っていた第4台は趙攀偉選手と魯天選手との対局でした。趙攀偉選手は少しの優勢下で勝つことを諦めずに粘り強く指し続け、魯天選手に対し難度の高い局面を作り上げました。そして、少ない持ち時間の中で魯天選手にミスが出ました。趙攀偉選手はその機会を逃さずに重要な一局を勝ちとりました。

第8ラウンドは黒竜江チームとあたりました。 

第3台は李少庚選手と黒竜江チームの主将格選手の趙国栄選手で、この試合は簡単に引き分けになりました。私は優勢の局面下に頑張って勝てるよう尽くしましたが、相手も劣勢の局面下でとても粘り強く一手一手正確に指し続けました。私は相手を倒す突破口を見つけられずに最終的に引き分けになりました。第2台の孟辰選手と崔革選手の対局では孟辰選手は布局で明らかに失敗していました。しかし中局で崔革選手に手順のミスが出たため、孟辰選手はこの試合を引き分けにすることが出来ました。第4台の趙攀偉選手は開局の段階で重大なミスを出しました。袁健翔選手には戦術を組み合わせると馬得できる機会がありましたが、運が良いことに袁健翔選手には気づかれませんでした。最終的には馬兵士相全に対して趙攀偉選手は炮双卒単缺象の局面になりました。この残局は引き分けの残局です。防衛側の難易度もあまり高くありません。私たちもこの残局は勝つのは非常に難しいことだと分かっていましたが、もしもこの一局を勝つことが出来なければ団体戦は基本的に希望が持てません。 

そんな時に趙攀偉選手と四川チームに幸運の神が下りてきたのか、袁健翔選手に連続して初歩的なミスが出ました。最終的には趙攀偉選手はタダで袁健翔選手の2つの士と馬を取り、第7ラウンドに続き重要な試合の2度目の勝利を勝ち取りました。  

第8ラウンドで杭州チームは予想外に北京チームに負けました。このため、私たち四川チームのポイントはこの時すでに首位になりました。  

最終ラウンドは北京チームとあたりました。 

李少庚選手は持ち時間に大きな差がある状況で(相手が50分、李少庚選手は1分しか持ち時間が残っていませんでした)、非常に複雑な局面を指していました。しかしどうにかこの複雑な局面を平坦に戻し、引き分けにしました。趙攀偉選手も靳玉砚選手との試合で劣勢な局面をどうにか引き分けにしました。この時私と孟辰選手は勝ちが明らかなほど優勢な局面でした。そんな中、金波選手は持ち時間の少ない状況で初歩的なミスをしました。孟辰選手はこの機会をしっかりとつかみ重要な一局に勝利しました。私はそれを見て安心しました。孟辰選手が勝ったため、私は早く勝つことではなく、危険のない安全な手を選びました。最終的には4時間の難しい対局を経て、ついにこの試合に勝利しました。  

私たち四川チームは4ラウンドから9ラウンドに6連勝し、大逆転の勝利を手にしました。この優勝は四川チーム史上第2回目の団体優勝でした。  

私はリーダーとコーチの助けや彼らの親切な心遣いは今回の四川チームの優勝とは切り離せないものだったと思います。また私たちのチーム内でメンバーがミスをしてしまった時、誰もお互いを責め合うことはありませんでした。チーム内での交流はポジティブなもので、お互いに励まし合いました。このチームの雰囲気も四川チームの勝利に関係しています。  

私は四川チームの未来がもっと良いものになり、これからも止まることなく新しい記録を作り上げて行くことを信じています。 

鄭惟桐 2019.4.16

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