シャンチー(象棋)界のみんなで今年を振り返ってみました(*^^)

インタビュー・対談

みなさんにとって今年はどんな一年でしたか?

「みなさんにとって2019年はどんな一年でしたか?」と言うテーマで2019年の印象に残っていることや思い出、感想などを色々な方にひと言コメントを頂きました! シャンチー(象棋)界で活躍されているみなさんが今年一年を振り返って印象に残っていることはどのようなことだったのでしょう。また今年がみなさんにとってどんな一年だったのか…(*´▽`*)

今年最後の記事も多くの方にご協力頂き、無事に完成しました!ありがとうございます!

また、今回のひと言インタビューでは、簡単な言葉の中にも皆さんの思いが深くこもったコメントが多くあり、訳している時に多くのことを考えました!そう言った意味で私的には最後に良い仕事(←趣味ですが…笑)をさせて頂いたな~と言う思いでいっぱいです(*´▽`*)

とくに鄭惟桐さんにはそれだけで一つの記事になりそうなぐらいしっかりとした総括を頂きました!!

本当に嬉しいです(*’▽’)

〇それではみなさま、ひと言インタビューをお楽しみください!

ひと言インタビュー

〇鄭惟桐さん(シャンチー特級大師)

「2019年が終わりました。自分の一年を振り返ってみると、この一年は新しいステージの始まりだったと思います。そして私は今年、一つの新しい段階へ進みました。 2019年、私はいくつかの大会の対局中に新しい試みを行っていました。開局の選択、中局の判断と選択、試合全体の把握と策略などから、私が新しい試みをしていることがわかります。

今年一年の試合の成績は総合的に見て、良いものも、悪いものもあります。成績の良かったものは、碧桂園杯とアジア選手権での優勝です。また、甲級リーグでは歴史上最も高い勝率を出すことが出来ました!ただ智力運動会や排位賽は惨敗でした。これまでの数年間は比較的に安定した成績を取ることが出来ていたので、この点はこれまでとは異なります。「考えること」と「認知すること」の変化は行為の変化を起こらせると言う原則を証明しているようです。(訳補足:考え方が変わり、試合での策略等も変化した、それによって試合の結果も前と異なるものになった)

総合的に言うと、試合の成績は基本的に想定通りの結果を出せたと思います。また新しい道を模索していた方面でもそれなりに収穫がありました。

また、2019年は私がはじめて自分の時間を探して海外旅行をした年でした!これは私の人生ではじめての海外旅行でした!それも試合のための出国ではなく、です!いくつかの候補がある中で色々考えた結果、最終的に私ははじめての旅行の駅を「日本」に決めました!」

鄭さんが三冠王を達成した棋譜

上のコメントにもあった通り、鄭さんは今年の1月に日本に遊びに来て下さいました!その時は一緒に浅草やスカイツリーをぶらぶらしたり、銀座でバナナジュースを飲んでみたり、居酒屋に行ってみたり、佐倉の方にある博物館に行ってみたりとちゃっかり私も一緒に楽しませて頂きました!!そんな鄭さんですが、今年はアジア選手権で優勝し、史上6人目の三冠王(世界チャンピオン、アジアチャンピオン、全国チャンピオン)と言う素晴らしいタイトルを手にされました!これは歴史に残る出来事です!!(本当におめでとうございます!)また来年以降も鄭さんのご活躍を応援しています!(*’▽’) ちなみにこのインタビューの返答がきた後にメールで「今年の旅行は短かったですが、いずれ日本に長期滞在して日本のみなさんと交流会がしたいです!」と言うメッセージも頂きました!(嬉しいですね~!!)

 鄭さんが優勝した碧桂園杯の記事

〇李少庚さん(シャンチー大師)

「2019年は楽しい一年でした!安娜と結婚してから気持ち的にとても安定しました。 シャンチーでは、今年は2つのオープン大会で優勝することが出来ました。1つは一帯一路広西凌雲国際オープン大会、もう1つは西夏全国シャンチーオープン大会です。また団体戦と甲級リーグで団体優勝することが出来ました! 一番重要なことは生活面で新しい始まりをきったことです。」

李さんには四川のペアマッチでとてもお世話になりました!その時に「もうすぐ結婚するよ」と聞いていたのですが、本当にその直後に結婚されました!!ご結婚本当におめでとうございます!

(左:甲級リーグの四川チーム/右:ペアマッチではお世話になりました)

ちなみに四川チームが優勝した団体戦は4月10日から16日にかけて行われました!団体戦は鄭惟桐さんの総括の記事も以前に紹介させて頂きました!

〇謝靖さん(シャンチー特級大師)

「2019年は成長するための一年でした。多くの試合に参加し、そこでは多くの収穫がありました。一番印象に残っていることは、南北対抗賽で自分の力を良く発揮出来たことです。南方チームも優勝することが出来ました!」

謝靖さんは上海チームのエースとして活躍されている選手です!ちなみに今年は本の出版もされました!(素晴らしい) 謝靖さんが大活躍された南北賽は吉林省で4月18日から23日にかけて行われました!

(南北賽の時の写真と今年出版された謝靖さんの本)

〇陳幸琳さん(シャンチー特級大師)

「2019年は成長のための一年でした。試合の成績は理想のようにはいきませんでした。しかしこの一年を通して成長することが出来ました。来年はもっと良くなるように祈っています!」

陳さんは今年最後の「排位賽」では呂欽選手に勝ったりと、2019年最後まで大健闘な一年でした!ちなみに私は9月に行われた四川省のペアマッチで陳さんと同じ部屋でした。あの時も直前に参加した大会からそのまま四川省まで来て、その後はすぐにマレーシアでのアジア選手権へ行くと言っていました。プロのみなさんは本当に試合漬けの日々を過ごしているようです…(試合経験と研究の多さが別世界…強さに納得!笑)

〇党斐さん(シャンチー大師)

「2019年はとても楽しい1年でした!今年は望みを達成することの出来た1年でした!河南楚河漢界天倫シャンチーチームは全国シャンチー甲級リーグで第4位を取ることが出来ました!河南省チームのファンやリーダー、スポンサーの期待を裏切ることなく、河南省の新しいシャンチーの歴史をつくることが出来、とても嬉しく思います!来年も引き続き頑張ります!」

党斐さんと言えばシャンチー普及イベントの有名人!と言うイメージの方です(*´▽`*)有名なのは目隠しシャンチーです!シンガポールシャンチー総会の85周年イベントには先生である柳大華先生と参加され、目隠しシャンチーの演目を披露されました!

(左:シンガポールでの党斐選手と柳大華選手/右:排位賽での趙鑫鑫選手と幸琳選手)

〇唐丹さん(シャンチー特級大師)

「2019年は収穫があり、学びがあり、たくさんのことを感じ取ることの出来た一年でした!来年はより多くの良い棋譜を残せるように頑張りたいです!」

唐丹選手は今年の中国個人選手権で圧倒的な強さで優勝されました!また今年の5月に行われた「棋后賽」や「2019IMSA世界マスターズチャンピオンシップ」でも優勝されました!一年通して大活躍だった唐丹選手ですが、来年の抱負を伺ったところ「良い棋譜を残したい」と…(素晴らしすぎて言葉が見つかりません…!!)

〇汪洋さん (シャンチー特級大師)

「2019年は収穫に満ち溢れた一年でした。四川チームのメンバーとして甲級リーグでチーム優勝することが出来、中国個人戦でも2位を獲得しました!また、世界選手権でも団体優勝することが出来、個人では5位に入賞することが出来ました!そしてレイティングでは上位8人に戻ることが出来ました!」

2019年に成し遂げたことが多すぎて言葉が出ません…!!汪洋さんは去年の中国個人戦の優勝者で、今年も中国個人選手権で決勝戦まで勝ち抜きました!(素晴らしい!) そして2019年、最後の大試合であった「排位賽」でも見事に優勝されました!!(なんと優勝賞金40万元…!!本当におめでとうございます!)中国が団体優勝した世界選手権は11月21日に12月1日かけてカナダで開催されました!(日本から私たちも参加させて頂きました!)

(左:世界選手権団体優勝の中国チーム/右:世界選手権の日本チーム)

汪洋選手が優勝した排位賽の記事

〇趙鑫鑫さん(シャンチー特級大師)

「私たち浙江省チームは第4回全国智力運動会で4つの金メダルを獲得しました!これは私たち全チームの歴史の中でもとても素晴らしい瞬間でした」

私にとって今年の趙さんと言って一番に思い出す出来事はペアマッチで邱亮さんと優勝された時のことです。NC/NVの最強選手である邱亮さんをペア相手として引いた趙さんは、まわりのみんなに「絶対優勝しなきゃね!」とプレッシャーをかけられていました(笑)そして本当にそのプレッシャーをばねに(きっとそこは実力通りに…)見事に優勝されました!あの試合は本当にみんな楽しそうでした!(*^^*)

ちなみに趙さんのお話にあった「第4回全国智力運動会」は11月8日から18日にかけて浙江省の衢州で行われました!浙江省チームが大活躍された大会でしたが、趙鑫鑫選手にとっては2019年を振り返って最も印象に残っていることだったのですね(*´▽`*)

その時の中国シャンチー協会の記事↓

浙江队狂揽四金 团结一致攀高峰
浙江队狂揽衢江象棋赛区4金

〇許銀川さん(シャンチー特級大師)

「私にとって今年最も深く印象に残った出来事はシャンチーの勉強と軍事訓練が青少年サマーキャンプで同時に行われたことです。訓練期間は一か月と、とても長く行われました。これは容易なことではありませんでしたが、これもシャンチー普及のための一つの探索です。」

許銀川さんは…シャンチー界の大御所です!

(中国個人選手権で6回も優勝された経験があります!!大変素晴らしいことです!!!)

私は軍事訓練とシャンチーが一緒に行われた取り組みのことを全く知らなかったのですが、考えてみるととても大きな取り組みですね!許さんには9月にお会いした時に「私たちも日本将棋の海外での普及活動を参考にシャンチーの普及も頑張って行きたいです」とお話しを頂きました。日本将棋の世界での普及活動はあまり良く知らないのですが、是非いつか許さんにも日本に来て頂きシャンチーのイベントなどを行って頂ければ!!と思います(*^^*) また、この記事のために「ひと言下さい!」とお願いしたところ3分でお返事を頂きました!お返事を頂けたときは本当に嬉しかったです!!

ちなみに私は許銀川さんの記事が書かれたこのページを見て、もっと多くのシャンチー関係の方のインタビューなどを読みたいな~と思ったことがきっかけでこのブログを始めました(*^^)v

「盤上には人格が表れる」 中国将棋のトップ棋士、語る
 日本の将棋とルーツが同じとされる中国のシャンチー(中国将棋)。幅広い世代に愛され、国からスポーツとして認定されている。許銀川さん(36)は、その強さと知名度の高さから「中国の羽生善治」ともいえる第一

〇王鏗さん(2019年アジア選手権女子組優勝)

「2019年は私にとっては「突破」の一年でした。とても光栄なことにアジアシャンチー選手権大会の女子組で優勝することが出来ました!先生たちの指導にとても感謝しています!また今年は多くのシャンチー友達と知り合うことが出来、とても嬉しく思います!みなさんの一年がますます良くなることを祈っています!」

王選手は中国籍ですがフィリピン代表としてアジア選手権や世界選手権に出場しています。今年は中国、ベトナムのシャンチー強国をおさえ、見事にアジア選手権で優勝されました!本当におめでとうございます!

アジア選手権の記事

〇郭莉萍さん(シャンチー特級大師・世界シャンチー聯合の秘書長)

「2019年はとても忙しい一年でした。協会の間ではさらに団結し、みんながシャンチーの発展のために出来る限りの貢献を出来るように努力した一年でした。そのため、みなさんに感謝の気持ちでいっぱいです!」

郭さんにはこれまでとてもお世話になっています。今後もシャンチーのイベント等でお世話になることが多くあると思いますが、よろしくおねがいします!(*’▽’)

以前のインタビュー記事

〇黄学謙さん(特級国際大師・香港チャンピョン)

「2019年は色々なことがあった一年でした!そして多くの収穫のあった一年です!みなさんに感謝の気持ちでいっぱいです!2020年がより素晴らしいものになるように信じています!」

黄さんは香港期待の若手選手です!今年は世界選手権で準優勝されました!(多くの強豪選手をおさえての準優勝は本当に素晴らしいことです!)コメントではふわっと「色々なことがあった」とまとめていますが、黄さんにとって今年は素晴らしい成績を残した一年です。また11月に台湾で開催された「燦鳳杯シャンチー(象棋)国際招待大会」では香港チームで強豪ベトナムをおさえて優勝されました!香港チームの来年以降のご活躍を応援しています(*^^*)

(左:燦鳳杯の香港チームの写真/右:世界選手権での2ショット)

こんな感じで、色々な方に頂いたひと言で大きな記事が完成しました!!

みなさま、今年最後の記事は楽しんで頂けましたか(*´ω`)

最後まで読んで頂き、ありがとうございます!!

おわりに

〇私からもひとこと

私にとって2019年は良くも悪くも色々なことと向き合わなければいけない一年でした。そして、わりと真面目に多くの出来事と向き合ってきた結果、とても大きな一歩を踏み出すことの出来た一年だったように思います(*´▽`*)

まわりで支えて下さった多くの方に感謝の気持ちでいっぱいです。

みなさん今年は本当にお世話になりました!本当にありがとうございます!

来年も一緒にシャンチーを楽しみましょう!!(^^)

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