世界シャンチー(象棋)連合会秘書長郭莉萍さんにお話しを伺いました!

インタビュー・対談

今回は郭莉萍さんにインタビューをさせて頂きました。

紹介

○郭莉萍さんについて

郭莉萍さんは中国で女子のトッププレーヤーとして活動されていました。引退後はシャンチー界を支えるためのお仕事をされています。そして、現在は中国シャンチー協会と世界シャンチー連合会の秘書長をされています。

2018年には中国代表団として日本に来日し、シャンチー(象棋)の普及のための交流をして下さいました。そのため私たち日本シャンチー協会の仲間たちにとってはとても親しみのある方です。

○インタビューの経緯

今回のインタビューをさせて頂くまでの経緯はとても意外なものでした。

私がこのブログを立ち上げてから一週間ほどの頃、郭莉萍さんから「このサイトは何?あなたたちの協会で作っているの?」とご連絡を頂きました。あまりに突然な連絡だったので何か怒られるのかとなぜかとてもドキドキしました。(まさかブログを開設してこんなにすぐに郭莉萍さんの目にとまるとも思っていませんでしたので、その点でもビックリです。)恐る恐る「日本語でシャンチーの情報を発信したいので、私が個人で作ったのですが・・」と返事をしたところ、すぐに「とっても素晴らしい!!」と返事を頂きました。(その時の私の気持ち…怒られなかった!良かった!・・・ん?褒められた?・・・褒められた!!やったー)

(ここで話しを終わらせてはいけない!と思いインタビューのお願いをしてみました。)

「ありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいです!今度是非郭莉萍さんにも簡単なインタビューをさせて頂きたいのですが・・・」とお願いしてみたところ、「もちろん!」とOKを頂きました。(郭莉萍さんありがとうございます。)

○郭莉萍さんの人柄

私の中の郭莉萍さんのイメージは本当に優しい方で、どれほど高い地位にいても同じ目線でお話しをして下さる方と言う印象を持っています。また女性らしいきめ細かい気遣いをされる方です。

以前に何かのシャンチーのイベントでお会いした時のことです。その場所は昼と夜の気温差が大きく、夜がとても寒くなるところでした。(その日はとくに予想以上の極寒でした。)夜になり他の参加者がとても寒がっていたところ郭莉萍さんは「これを着てね!」と言って上着を貸してあげたのです。(本当に寒い場所なのですが・・・。素晴らしい。)ちょっとしたことかもしれません。しかし、そんなちょっとしたことを秘書長と言う地位の方がスマートに行うのです。なかなか出来ることではないと思います。(なんせダウンを着ている私が寒くて凍えているぐらいでしたので・・・。( ;∀;))

そしてまた違うイベントの会場でコメントを求められた時にチラッと視界に入った私を見て、「素晴らしいイベントです。千鶴(基本的に中国の方には千鶴と呼ばれています。呼びやすい響きのようです。笑)もわざわざ日本から来たほどのイベントだものね!」と言った感じにコメントに私を巻き込んで頂いたりと、さり気ない気遣いをしっかりとして下さる方です。 私はこのようなちょっとしたことをいくつか見てきました。その度に本当に優しい人なのだなと感じました。(なので私も郭莉萍さんの隠れファンの一人です(*’▽’))

では前触れが長くなりましたが、郭莉萍さんのインタビューをお楽しみください。

はじめに

Q、現在中国象棋協会と世界シャンチー連合で秘書長をされていると思います。 頼まれた時の心境と意気込みを教えて下さい。

A、 みなさんが私のことを信頼し任せてくれたことにとても感謝しています。

同時に大きな責任も感じています。

Q、去年来日されたときに感じた日本への印象を教えてください。

A、 はじめに、日本シャンチー協会の私たちへの協力にお礼を言わせてください。

日本のシャンチーの愛好者はとても暖かく、友好的でした。みなさんのシャンチーの運動やシャンチーの文化に対しての深い思いを感じました。

女子選手の活躍の機会について

Q、現在世界的に女子の試合は男子と比べて少ないと思います。シャンチーの世界的な普及を考える上で、女性の参加機会が少ないことに対しての郭莉萍さんの意見や考え方を教えて下さい。

A、女性は家庭の中の仕事を担っていることが原因になっているのでしょうか。(確かに女性の参加機会は男性と比べて少ないです。)私は、シャンチーは女性が参加するのに適した運動だと考えています。また同時により多くの女性にシャンチーの(試合等の)イベントに参加して頂きたいなと考えています。

また、私は、女性選手の人数の増加やレベルの向上はシャンチーのイベントを行う意欲につながるものと考えています。同時に女性選手のイベントへの参加は、主催者たちにとってイベントのプロモーションになり、宣伝の促進につながると思います。

私たちがともに努力していくことで、将来的に世界で女子のシャンチーの試合やイベントがより増えることを信じています。

選手として活躍されていた時の郭莉萍さんの様子

シャンチーの普及について

Q、郭莉萍さんの考えるシャンチーの普及についての考えをお聞かせください。

A、 普及とは人への働きかけです。シャンチーも日本将棋も長い歴史があり、その中ですでに生命力(生きる力)を持ったものです。しかし世の中は発展して行くものです。伝統のあるシャンチーも将棋も時代に合わせてあり方を変えていかなければいけません。

どのようにして現在の社会生活の中にそれらを置く位置を探し出すかです。そしてシャンチーを普及するにあたり、各国の間にある紐をより良く結ぶことが出来るように、私はしっかりと考え、努力してゆきます。

(補足:昔は遊ぶものが少なかったですが、今は多くのゲーム機が開発されて遊ぶものが増えました。その中でシャンチーと言う一つのボードゲームをどのようにして、人々の中に浸透させてゆくかと言うのも一つの課題です)

Q、中華圏以外の地域でのシャンチーの普及について、具体的にどのようなことに取り組んでいますか。

A、 コマの形状について考えています。例えばチェスは立体的なかたちのコマをしているので、コマの見分けが付きやすいです。またシャンチーと日本の将棋はコマに文字が書かれています。これはつまり、ゲームとしてこれらの普及を考える時に「漢字をよむことが出来る」と言う一つの前提条件が付くことになります。もちろんこれも一つの魅力的な特徴ですが、このことは学ぶ人にとっての難易度をより高めてしまいます。

私はコマの形や、英語文字、漢字等々、色々なコマをつくることも良いのではないかと考えています。  

また、インターネット上の交流を通してシャンチーの普及をして行くことも良いかなと考えています。これらはシャンチーを広げて行くために(シャンチーにかかわる)みんなで力を合わせて努力して行うべきです。

おわりに

Q、郭莉萍さんにとってシャンチーとはどのようなものですか。また郭莉萍さんの思うシャンチーの魅力を教えて下さい。

A、シャンチーは私にとって趣味であるだけでなく、職業であり、事業でもあります。   

シャンチーの魅力は集中して考えることと、勝ち負けの間に「和」と言う芸術的な概念があることです。

Q、日本のシャンチーファンに一言お願いします。

A、皆さんにシャンチーの楽しさを知ってもらい、受け入れてもらえるようになることを信じています!

郭莉萍さん

コメント

  1. […] […]

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