「アジアシャンチー(象棋)都市対抗インターネット団体戦」途中経過(*’▽’) その2{所司選手の評注棋譜付!

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「アジアシャンチー(象棋)都市対抗インターネット団体戦」の途中経過です!

明日は最後の1試合…!!

最後まで日本チーム全員で力いっぱい頑張りますので、

皆さまにも応援して頂ければ、嬉しく思います!

どうぞよろしくお願いします!!(*´▽`*)

○前回の記事

試合結果

4R

千葉(日本)-台北B

田中篤(紅) 0-2 林晏光

所司和晴 1-1 廖家詩(紅)

徐光亜(紅) 0-2 陳冠宏

曽根敏彦 0-2 徐聖恩(紅)

広島(日本)-シンガポールB(シンガポール)

高橋淳司 0-2 陳茗芳(紅)

可児宏暉(紅) 0-2 盧俊宇

楊帆 1-1 呉家楽(紅)

井上奈智(紅) 1-1 徐道嶸


5R

千葉-晋漢(東マレーシア:古晋+三馬拉漢)

田中篤(紅) 0-2 鄭良国

所司和晴 0-2 林乃存(紅)

徐光亜(紅) 1-1 林鍵華

曽根敏彦 0-2 許魯斌(紅)

広島-馬来奕チーム(ブルネイ)

高橋淳司(紅) 0-2 劉桂華

可児宏暉 1-1 黄敏生(紅)

楊帆(紅) 0-2 許顕銘

井上奈智 0-2 杜亜興(紅)


6R

千葉-民都魯チーム(東マレーシア)

田中篤 0-2 楊華青(紅)

所司和晴(紅) 0-2 林思凱

徐光亜 0-2 林思慧(紅)

曽根敏彦(紅) 0-2 邱世銘

広島-曼德勒チーム(ミャンマー)

高橋淳司 2-0 楊従湯(紅)

可児宏暉(紅) 2-0 趙国基

楊帆 1-1 李家強(紅)

井上奈智(紅) 2-0 楊双玉

色々なお話し

4日目

今日は残念ながらどの試合も全然見ることがなく…気付けばもう日付も変わり1時です(寝た方が良い)。と言うのも今日は対局でトラブルがありました…;;

対局開始15分前に徐さんから「台に入れません」と言う連絡が来ました。最初は早過ぎるのかな?とも思ったのですが、所司先生や田中さんは普通に入っています。

「???」

ただ曽根さんや楊さんはアプリのバージョンのせいか開催時刻ちょうどにならないと入ることが出来ません。そのため徐さんの端末でもそのようになっている可能性があり、開催時刻ちょうどを待って運営側に連絡をしました。 徐さんがテーブルに入ろうとすると「選手以外は入れません」と言うようなメッセージが出るとのことなので、テーブルと紐づけたIDが違う可能性もあるので、確認の要請です。でもIDは間違っておらず、しかし台に座ることも出来ず…、試合開始10分で負け判定になりました(開始10分後に着席していないと負けルール)。 でも開始後すぐに入れないと報告しているのに遅刻と言うのも正直に言うと納得できません。

結局その後運営側と審判委員会とで状況の確認をし、話は聞いてもらえているのですが、 「選手以外は入れません」と出るなら「紅黒間違えて入ろうとしたのではないか」(元々黒には相手がいるので座れません)とか、「私たちに提出したIDと違うIDでログインしたのではないか」などと言われるばかりです。

結局アプリの何が問題なのか誰もその解決方法を持ち合わせていません。審判員も運営側もアプリの機能を使っているだけで、その機能でどこか不具合があっても責任の取りようもなく、ましてやその不具合の原因を解明するようなことも出来ないと言うような感じでした。「本当に申し訳ないけど、やはり結果は規則通り対局開始10分後にいなかったため、負けになります…」と。(そこは確かに申し訳なさそうではありましたが、そこまでの経緯が…徐さんに対して失礼なのでは??と感じる言葉が多くあり、正直に言うと少し嫌だな~と感じる言葉が多くありました。←私がそう思うなら徐さんはもっと嫌な思いをしていたと思います)

今回の件は、結果は負け、そして原因も不明。だけど明日から大丈夫なように操作確認を今日と明日で再度行うと言うことになりました。その操作確認はとても親切で、私たちの要求通りに念入りに行って下さっているので、そこにはとても感謝です!(が、根本の原因は何でしょう…と本当にモヤモヤしています)

ただ、一つ良かったことは、徐さんの相手の台湾の陳冠宏選手が、大会とは関係ないのですが、来週徐さんと交流対局をすることを承諾して下さいました!今回の大会は国際大会なので結果も重要ですが、長い目で見れば一つの勉強の機会でもあります。そのため指せなかった分の一局と再度向き合えることは、今後の成長につながるかなと思います!日本チームの皆さん、徐さんと陳冠宏選手の友好対局はみんなで観戦しましょう!! (*´▽`*)


5日目

今日は選手の皆さん、無事にしっかりと対局が始まり、とても安心しました!

昨日の一件があるので、今日は対局開始の一時間前に審判員の方々と無事に対局することが出来るか等の起動確認をしました。その時も問題なく、試合本番も問題なく始まりました!ここで一安心です!(本当に良かったです!これまでに試合を無事にスタートすることが出来てこんなに嬉しかったことはありません…;)

しかし…またしてもトラブルが・・・。(そしてまたもや・・・現時刻2時半;;;寝た方がいい)

今回はトラブルと言うよりは審判員の対応に対して不満な点があったと言う感じです。本日は中国の深圳チームと成都チームの注目対局がありました。その3台目で(おそらくアプリのなんらかのトラブル)選手が台から追い出された?らしいことがありました。そして、その後誰にも知らされることなく、別の棋社に移り対局の指し直しをしていました。昨日の徐さんのトラブルの後、審判員側が「この棋社に来てくれ」と言って指示した棋社を私がたまたま確認しに行ったために発見しました。

私たちの時との対応の違いに、私自身がとても疑問に感じました。どちらもアプリのなんらかのトラブルで対局が行えなかったわけですので、同じ対応をされるべきです。しかし、一方は別の棋社で指し直し、一方は時間内に始まらなかったから遅刻で負け判定で終わりです。

確かに起動確認等対応は丁寧でしたが、審判員に求めることは丁寧さよりも公正さです。

昨日感じた色々な思いと、私自身が監督であり、自分のチームにとって不利益になる決定が行われた以上、黙っているわけにはいかないかな…と思いました。参加選手や競技委員会の松野さんにも相談し、私は審判員にこう言うメッセージ(意見)を送りたいのだけど、どう思いますか?と、みなさんとともに送る内容を改定し、文章を送りました。

しかし…何を言っても彼らの理解の中では、彼らの判断が正しいわけです。私はその考えは理解しましたが、そこに納得できる要素はありませんでした。思うところは色々ありましたが、日本として黙認してはいけないと思ったことに対してしっかりと意見を述べたことはそれだけでも大きなことだったと思います。 また、今回のトラブルがきっかけとなり、今後のインターネットでの大会を開催する際の規約等の見直しがされることを祈っています。


6日目

試合も残すところ二日になりました!

対局開始前は最後の2ラウンドではチームポイントをさらに上げることが出来るように皆さんとてもはりきっている様子でした!

そして三日ぶりに…

ちゃんと試合の観戦をすることが出来ました~(喜)!!

トラブルがない幸せ…(*´▽`*)

また今日はとても嬉しいことに広島チームが3勝1和でしっかりとチームの勝ちポイント2点を獲得しました!!高橋さんも初勝利でした!!本当に良かったです!!

千葉チームはポイントの獲得は出来ませんでしたが、後半になり内容も良くなっていると思います!!明日の最終局で千葉チームを力が発揮することが出来るように応援しています!!それにしても6ラウンド目でも所司先生や田中さんが負かされる大会・・・。今回の大会は本当に強豪ばかりなのですね…。

そして広島チームの相手「曼德勒チーム」これで「マンダレー」なのですね。カタカナも漢字も声に出せば概ね同じでした(*’▽’)


裏話:「昨日の夜はおかしかった…」

そう言えば昨日の夜運営側とのやり取りや色々でとても忙しかったのですが、なぜかそんな時に限って…新しい友人申請がやたらと届きます…(今日は一体何だろう…笑)。しかも中国のプロの選手の方等からの申請なのでお返事も重要です(今後の交流のために…)。

その結果、Aチャットでは「きみ中国語上手だね、中国人なの?」と言う初対面あるあるトーク、Bチャットでは友人から「今日の日本チームの相手はどうだった?」とこれまたあるあるトーク、Cチャットでは日本チームと真面目な話し合い、その後Dチャットでは真面目な意見を運営側とやり取りすると言う状況…。その他謎に色々な人から連絡がポコポコ来ます。我が家の相方はそれを見て「今日どうしたの??」とビックリ…。色々来すぎるので、PCで返したり、スマホで返したりしていましたが12時過ぎにはスマホの充電が限界に…(スマホは先に就寝です)。

昨日はどうやらそう言う日だったらしいです|д゚)

今回大会に私が選手として出ていたら…間違いなく何かが終わっていました(何かとは…) 。

棋譜紹介

今回は所司選手の3ラウンド目の棋譜を紹介します!

(評注:所司和晴)


アジア都市団体戦の3回戦です。 私はここまで勝ちの負けで、連続ブルネイと当たりました。 チームはここまで負けの勝ちで、私の勝敗とは逆です。 2回戦の私の負けがチームに影響がなかったのは幸いでした。

この3回戦ではシンガポールのベストメンバーがそろった強豪チームです。 私の相手の劉億豪選手も国際大会に多く出ています。 私の紅方で仙人指路から対兵局の布局になりました。 劉億豪選手は仙人指路に卒底炮と対兵局どちらも採用していますが、若干本局の対兵局が多かったです。

最も実戦例の多い車九進一でなく相三進五は最近多用しています。 黒方は車9平6を利かして馬2進4ですが、車1平3が間に合わない可能性があります。

炮8退1は実戦例があります。少ない局面ですが、まだ布局通りなのでしょうか。私はこのあたりから経験はないですが、基本的には紅方満足の進行と思います。

紅方 所司和晴

 黒方  劉億豪

結果 引き分け

1. 兵七進一 卒7進1 2. 馬八進七 馬8進7

3. 相三進五 象3進5 4. 馬二進四 車9進1

5. 車一平三 車9平6 6. 車九進一 馬2進4

7. 兵三進一 卒7進1 8. 車三進四 炮8退1(第1図)

(第1図)

第1図で実戦例は先に逃げておく車三平六でした。

ただ車1平3から卒3進1が間に合う可能性があり難しいところです。他では第1図で車三平二も考えられました。 本譜の馬四進六もまずまずと思います。車6退4に炮二平三とすると炮8進8のジャンで紅方危険です。

 9. 馬四進六 車6進6 10. 炮二進四 車6退4  

11. 炮二退五 炮8平7 12. 車三平六 士4進5

13. 炮二平三 馬7進8 14. 炮八進四 車6進1

13回合馬7進8まで、紅方満足の進展です。 ここで炮八進四が兵七進一の狙いを見せたのですが疑問手でした。 ここは車六平二などが良く、車6進1なら馬六進五が次に馬五退三のさばきを見て紅方十分でした。 本譜は車6進1から炮2平4(第2図)まで反撃されてしまいました。

15. 炮八退三 炮2退2 16. 車六平三 炮7進7

17. 車九平三 炮2平4 (第2図)

(第2図)

そして第2図で馬七進六と勝負したのが疑問手でした。 ここはいったん士六進五か士四進五と受けておき、車1平2に馬七進六、車6平4、炮八平六以下の手順ならまだましでした。 本譜は炮4進4と士を削る手があるので、苦しさを増してしまいました。 持ち時間も少なくなり、どうがんばり切れるかですが、相手のレベルの高さを考えるとだいたい負けになるのが普通です。

18. 馬七進六 車6平4  19. 炮八平六 車4進1

20. 前車平六 炮4進5  21. 炮六進五 車1平4

22. 炮六平八 炮4進4  23. 帥五平六 車4進7

24. 帥六平五 車4平2  25. 炮八平六 車2平4

26. 炮六平八 車4退1  27. 車三平八 車4平5

28. 炮八平九 象5退3  29. 車八進五 馬8進6

30. 車八平七 象3進5  31. 炮九進一 車5平2

32. 仕四進五 馬6進4  33. 帥五平六 士5進4

34. 仕五進六 卒5進1  (第3図)

(第3図)

第3図あたりまでいろいろあると思いますが、相手は自然にテンポよくミスなく指しています。 ただこの卒5進1では車2進1、帥六進一、馬4退6と細かく指す方が勝ったようです。

本譜もずっと苦しい戦いが続きますが、なかなか決め手を与えないように粘りました。

そして車交換したあたりで引き分けの可能性も十分高まってきたと感じました。 ただし持ち時間は少なく、苦しい残局では結局は負けてしまうことがほとんどでした。

ただカナダとの交流戦の最終局でも本局のような途中からずっと苦しい戦いを引き分けにできたので、本局もミスを出さないように集中してがんばりました。

実用残局として負けだったのかどうかは定かではないのですが、紅方も勝ちにするのは難しかったのでしょうか。

解説は省略させていただきますが、持ち時間が少ない中、粘り切ってとうとう引き分けにすることが出来ました。

35. 車七進三 将5進1 36. 車七平四 車2進1

37. 帥六進一 車2進1 38. 帥六退一 車2平9

39. 車四退六 馬4進2 40. 帥六平五 卒5進1

41. 炮九平八 卒5平4 42. 炮八退五 車9進1

43. 車四退三 車9平6 44. 帥五平四 卒4進1

45. 仕六退五 馬2退3 46. 兵九進一 馬3進2

47. 炮八退一 卒4平3 48. 炮八平九 馬2退1

49. 炮九進三 馬1退3 50. 炮九退五 馬3進4

51. 仕五退六 馬4退6 52. 帥四平五 卒9進1

53. 炮九平二 卒3平4 54. 仕六進五 卒4平5

55. 相五進三 馬6進7 56. 炮二進一 卒5平6

57. 相七進五 象5進7 58. 仕五退四 将5進1

59. 仕四進五 士4退5 60. 仕五退四 将5平4

61. 仕四進五 士5退6 62. 仕五退四 馬7退8

63. 炮二平一 馬8退7 64. 炮一退一 卒6進1

65. 炮一平九 馬7進5 66. 仕四進五 馬5進4

67. 仕五進四 馬4進6 68. 帥五進一 将4退1

69. 炮九進三 馬6退5 70. 炮九退四 (第4図)

(第4図)

強敵相手に引き分けが取れたのはうれしく、この調子であと残り4局を戦い抜きたいです。


明日は最後の1試合です!!

日本チームも全力で頑張りますので、最後まで応援をよろしくお願いします!!(*´▽`*)

おわり

コメント

  1. […] […]

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