シャンチー(象棋)のルール(*’▽’){最近みた局面紹介!

その他

今回はちょっとしたルールについての記事になります!

お時間のある方は是非ご覧下さい~^^

はじめに

「審判員になるのは難しい」

シャンチー(象棋)のルールには、世界聯合が採用している「世界ルール」と中国国内で採用されている「中国ルール」があります。違いを分かりやすく簡単に説明するのであれば、世界ルールは中国ルールよりも引き分けになりやすい、許容範囲の広いルールになっています。例えば「捉(相手のコマに自分のコマをあてる)」ですが、1つのコマで複数のコマを交互にあてることは世界ルールではOK(手を変えなければ引き分けになる)ですが、中国ルールではNG(連続で捉をかけている方が手を変えなければ負けになる)です。

このようにルールが異なるため、審判員の資格も異なります。中国ルールが採用される試合で審判員をする方は、中国国内の審判員の資格を持っており、世界ルールの採用される大会の審判員の方は国際審判員の資格を持っています。(ちなみに私は国際審判員の資格をとることを目標に勉強中です)

この2つの審判員に求められるレベル感には大きな違いがあります。簡単に言ってしまうと、中国国内の審判員の資格はしっかりと勉強しなければとることは出来ません。そして、その勉強も審判員資格取得のための専門的な勉強をしなければとることが出来ません。そのためか多くの審判員が元選手だったり、シャンチー教室の先生だったりします(審判員資格取得のための勉強のベースに求められる棋力がある程度高いわけです…)。

また、中国ルールは世界ルールよりもはるかに複雑なため、審判員の資格をとることは簡単なことではありません。(とは言うものの…世界ルールが採用される大きな国際大会で審判員長などを務める方の多くは国内、国際どちらの審判員の資格も持っていることがほとんどです)

私の知り合いの女子の特級大師でも「現在審判員の資格をとるために勉強中~」と言っている方がいたりしますが、「審判員の勉強は難しい?」と聞くと「難しい!細かいし複雑だよ!」と言います。 (ちなみに…中国国内ではしっかりとした審判員になるための講習や専門的な勉強の資料があります)

私が出る国際大会では基本的に世界ルールが採用されているので、私自身は中国ルールはそんなに詳しくありません。ただ、少し前から審判員の資格をとりたいな~と思っていることもあり、気になる局面があると「中国ルールではどうなのかな~」と調べたりしています。そのためルールに関しての新しい局面(議論になった局面等)が紹介された記事等は目を通すようにしています。

今回は最近紹介された中国国内ルールに関しての局面図を1つ共有しようと思います。この局面をみて頂くと、中国国内の審判員に求められているレベル感がつかめるかな~と思います。

局面紹介

これは最近共有されたシャンチー(象棋)のルールに関する局面図です。

(紅先)


この局面からこのように(↓)繰り返すことはOKかNGか…。

(皆さんはどう思われますか…??)

  1. 炮七進一 車8進1

  2. 炮七退一 車8退1


これを理由も含めて正確に即答できなければ中国国内審判員は出来ません…。

(大変だ~)


ルール解説

【答え】

上で紹介した手順は審判的な判断をすると、

紅は「長捉」(連続であてている)、黒は「一閑一捉」(何もない手と相手のコマをあてる手の繰り返し)であり、紅の着法は禁止着法(手を変えなければ負け)になり、黒の着法はOKと言うことになります。

審判員として上の局面を見て、これを答えられれば良いわけなのですが…、なぜ上の手順が「長捉」にあたるのか…と言う点もこの局面を見て瞬時に判断し、説明することが出来なければいけません…。

(皆さんは上の局面を見て「これは長捉だ!」と判断出来ましたか…?←世界ルール慣れしている私には…審判員として判断を下すのが難しい局面だなと思います…。)


○紅の着法が長捉にあたる理由

炮七進一と紅が指した手には次にこのように(↓)進む攻撃手順があります。

  2. 馬六進五 卒5進1

  3. 炮三進三 炮5進5

  4. 相三進五 車8平5

このように進みコマ交換が終了した局面では、紅は1つの馬と2つの相で黒の1つの象と2つの炮を交換することになります。つまり、1つの相で1つの炮を交換したことになります。これは、1つ或いは複数の弱いコマが他の強いコマと交換になることはコマ得になるため、このような手順に繋がる着法は「捉」になります。(交換後の局面で紅のコマがどのような位置にあるのかは関係ない)

まとめると、1手目の「炮七進一」は「捉」にあたります。当然車を攻撃している2手目の「炮七退一」も「捉」ですので、これは「長捉」と言う判断になります。


(局面の今後の動きをすぐに考え、その上で判断しなければいけないのは…簡単なことではありません…。つまり、それが可能なぐらいの棋力の基礎があることが審判員には求められるわけですが…、審判員の資格のために勉強して行こう!と言うことには、棋力だけではなく、シャンチーが好きであることも重要だな~と思いました…。でないと、複雑なルールの勉強はきっと続きません…;)


○おわりに

皆さん、今回の記事は如何でしたか…?

ルールを考えるのは難しいな~と思います…。

ただ、個人的には最近…対局するよりもルールブックを見ている方が楽しいです(←エ–(゚д゚)!何故!)。何と言いますか…複雑なのですが、一応ちゃんとした答えがあるので向き合える点が…魅力的…(え)。

と言うことで今回の記事も私の好きなことを何となく共有させて頂いた記事でした(*´▽`*)

最後まで読んで頂き、ありがとうございます~。

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