今回はシャンチー(象棋)仲間の知り合いから、ルールについて問い合わせがあったので、皆さんにもその局面をご紹介させて頂きます^^
今回ご紹介させて頂く記事は世界ルールを参考にした解答になります(*’▽’)
専門的に勉強されている方でないとなかなかシャンチーのルールに触れる機会はないかな~と思いますので、今回は「へ~そうなんだ~」と言った気持ちでお楽しみ頂ければと思います!
また、シャンチー仲間の皆さん!
私はルール関連の局面を見るのが大好きです(謎な趣味)!
ですので今回ぐらいの難易度の局面図が実戦で生まれれば是非ご紹介下さい(∩´∀`)∩
初級ルールとしては勉強の参考になります♪
局面
下の図は紅からです!
黒が炮4進2と指し、上の局面になりました!
そして
- 炮四進二 炮4退2
- 炮四退二 炮4進2 …と進んだ場合
「この局面は引き分け出来ますか?」との問い合わせでした!
さて、皆さん・・・
このように進めることはルール上OKでしょうか??
OKだった場合、お互いに手を変えなければ引き分けになります。
皆さんはどう思われますか??
国際大会に出場経験の多い皆さんは「簡単じゃん…」と思われるかもしれませんが、このような局面はルールを専門的に学んだことのない方にとっては難しい(と言うか分からない)かもしれません。
なのでルールの紹介も兼ねて記事にしてみることにしました!
答え
この局面で上記のような手順で進めることはルール上OKとされています!
つまり、これは黒は引き分け出来ると言うことです。
(黒はコマ損しているので…引き分け…したいですよね…??( ゚ ρ ゚ ))
○理由
黒は一見長捉をかけているように見えますが(長捉は禁止着法なので本来手を変えなければ負けになります)、紅の炮には車の根があります。根のあるコマ(シャンチーの専門用語では「真根子」と呼びます、一見根があるようで実は根になっているコマが動くことが出来ずに根の働きを出来ないことは「假根子」と呼び、「真根子」とは区別されます)に対しての長捉はルール上允許着法としてOKされています。そのためこの局面では、どちらも允許着法を指しており、紅黒ともに手を変えない場合引き分けになります。
※この局面では黒の車が紅の車と炮を牽制しているように見えるのですが、関係なく紅の炮には根があるととります。
(補足):真根子のあるコマへの「長捉」はOKされていますが、馬や炮が真根子のある車を「長捉」するのはNGです!
おまけ
上の局面の説明をした後にこんな局面も質問されました!
これは黒が次に車5退2などと指し、
1.車四進二 車5進2
2.車四退二 車5退2…
と繰り返すのはOKですか?
手を変えなければ引き分け出来ますか??と言う質問です。
○答え
これは禁止着法です!
なので手を変えなければ負けになります。
理由は黒の車が紅の炮により動きに規制を受けているためです。(縦には移動できますが、横に移動して車をとることは出来ません…)
牽制を受けていないコマを追いかけるのは「長献」と呼ばれる允許着法ですが、牽制を受けたコマを追いかけるのは「長捉」であり、禁止着法になります。そのため、紅が上記のような手順を繰り返すと負けになります。
ちなみに「長献」としてOKになるのは下記のような場合です。
(こちらもお問い合わせいただいた局面です!)
この局面は、この後黒が車2平3と指し
1.車八平七 車3平2
2.車七平八 車2平3 …と進んだ場合
引き分けになりますか??と言う意味ですが、これは「長捉」ではなく「長献」になり、允許着法になります!(相手のコマが何かのコマで動きを牽制されているわけではありません)ですので、この局面は引き分けになります!
○まとめ
最後に今回紹介したルールの重要な個所の復習です!
「長捉」は禁止着法です!
ただ捉をかける相手のコマに根がある(真根子)の場合、「長捉」してもOKです!
しかし、馬や炮が≪根のある(真根子)車≫を「長捉」するのはNGです!
少しでも皆さんの理解の参考になれば嬉しく思います^^
おわり
コメント