最近インターネットで観戦していた対局の局面の紹介と、最近感じたことを少し書いてみようかな~と言う記事です(*^^*)
紹介する局面は初級かなと思います!
はじめに
対局を観戦していたのですが、こんな局面でした(図1)
この局面は黒からです↓
シャンチー(象棋)の残局を専門的に学んだことがある方ならばこの残局の局面を勉強された方も多くいると思います…。(そんな方にとっては簡単な局面かもしれません…;)
(最近感じたことなのですが、残局は多くの日本人選手にとってどうも苦手な分野なようです。そのため明らかに開局や殺法と言った分野と比べて残局はちょっと…と言う方が多くいるかな~と感じています…。私もそうです←残念…;)
そしてこの局面…
防衛側は相が1つしかなく、攻撃側には兵と炮があります。
おそらくシャンチーをはじめたばかりの方にとっては「なんだか勝てそう!!」と感じる局面かもしれません。 しかし、実際に攻撃をしてみると分かるのですが…、防衛側が正しく受けていると攻撃側は勝つことが出来ません。 (そしてこれは防衛側にとっても残局の中では難易度の高くないものに入るらしいです…←え…( ;∀;)ホント)
しかし、私が観戦していた対局でこの残局の局面になった時はすでにお互い持ち時間がなく切れ負けモードで対局をしており、1手加算5秒の対局でしたので、指している方々は考えながら慎重に指していたわけではなく、この局面のすぐ後に紅は間違えて負けてしまいました。
(観戦していた対局も決して低いレベルの対局ではありません。そう言った意味でやはり基礎残局の土台がないとこのクラスでやっていくのは難しいな~…と感じました…;)
局面紹介
【黒先】
○実戦
(実戦はこのように進みました)
- 卒8平7
2. 帥四進一 炮4平8
この残局は基本的に防衛側が引き分けすることが出来る残局です。この対局では紅は間違えて帥を三階に上げてしまったために「巧勝」の局面になりました。(帥四退一と指すと引き分けですが、それは↓下で簡単に説明しています)
3. 相五進三 炮8退3
4. 相三退五 炮8退6
5. 相五進三 炮8平5
6. 相三退一 炮5平3
7. 相一進三 炮3進7(図2)
ここまでで相がとられることが確定し、紅が投了しました。
( 8. 相三退一 炮3平9)
○別の手順の勝ち方の紹介
- 卒8平7
2. 帥四進一 炮4退9
3. 相五進七 炮4平5
4. 相七退九 炮5平7
5. 相九退七 炮7進7(図3)
ここまでで紅の相がなくなることが決まりました。
(6. 相七進九 炮7平1)
「巧勝」の局面の勝ち方の考え方が分かれば多少手順がかわっても勝つことが出来ます!
○引き分け手順の紹介
- 卒8平7
2. 帥四退一 炮4退9
帥が一階に下がることが引き分けのポイントです。
このまま兵を九宮に侵入させないようにすると紅はわりと安全です。
3. 相五退七 炮4平5
4. 相七進九 炮5平2
5. 相九退七 炮2進8
6. 相七進五 炮2平4
7. 相五進七
黒は相をとることも帥を殺にすることも出来ません。
この局面は引き分けです。
実はこのコマ数の残局の局面では引き分けになる方法(例和)とセットでよく「巧勝」(コマの位置が良いために本来勝つことが難しいのに勝てる)の局面が紹介されます。それが今回の対局の紅が間違えてしまってからの勝つまでの手順とだいたい同じです。
本で紹介されていた巧勝の局例がきれいな勝ち方でとても印象に残っていたため、対局を見ていた時も「あ~・・あれだ~!!実戦でも本当に出るのだな~」と一瞬頭をよぎったのですが(対局がパカパカ進んだのでそう思っている頃にはもう結果が決まっていました;)、これは勉強していないと、相手が間違えて巧勝の局面になっても手順を5秒の加算時間でひねり出すのは難しいな…と思いました。
おわりに
○最近感じたこと
最近日本選手の対局を見ていて思ったのですが、やはり残局は課題だな~と感じます。私自身も対局を見ていて「これどうだっけ?」みたいなことが多くあります。そのため最近はまた残局の勉強に力を入れているのですが、それが対局で発揮できるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
そもそもの問題として実際の対局では中局でわりと大きなミスをしてしまい、残局をそんなに多く分析出来ない(対局で指していないため…)ことや、開局から中局まで丁寧に復盤し過ぎて残局にたどり着く頃にはもう5時間ぐらい復盤をしており「明日やろ~(←疲れちゃった…)」と言ってやらない(或いは軽くしかやらない…)ことがあるせいで、残局が残念なのだろうな~…と最近感じはじめました(自業自得)。
なのでもう少し復盤も後半に力を残しつつやらないといけないな~と思いました…;;
つまり、概ね反省の記事でしたが…頑張ります…!!
おわり
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