シャンチー(象棋)トークリレー4人目「曹岩磊さん」

トークリレー

鄭一泓さんから始まったトークリレーコーナーは、その後、汪洋さん、趙鑫鑫さんへバトンが渡りました。

趙鑫鑫さんからバトンを受け取るのは誰だろう…と私自身もワクワクしていましたが、今回バトンを受け取って下さったのは曹岩磊さんでした!

ありがとうございます!

○トークリレーについて

曹さんはマカオの代表として何度も国際大会に参加されているので、日本人選手にはとても良く知られている選手です。今年の5月に行われたIMSAの大会では、中国レイティングトップの王天一選手を倒し、見事に優勝されました!(その時のお話も少しインタビューさせて頂いています)

また、曹さんは最近では中国の甲級リーグにも参加されているので、中国でもとても有名な選手です。今回は日本でも中国でもマカオでも有名な曹岩磊さんのインタビューです。

みなさま、是非お楽しみください! (*´▽`*)

(お馴染みのマカオチームのユニフォームで試合に臨む曹岩磊選手)

IMSAの大会の優勝について

Q、IMSAの大会の優勝おめでとうございます!強豪中国の王天一選手を倒しての優勝は大変素晴らしいことです!大会の優勝について、試合の感想をお聞かせください!  

A、IMSAの大会ついては、試合前に何位になろう!と言うようなことは考えていませんでした。ただしっかり力を尽くし、自分のレベルが発揮出来れば良いと思っていました。  

予選試合の最終ラウンドは、私は先手で王天一選手と試合をしました。この試合は策略的に引き分けをとれるようにしました。もう一台は鄭惟桐選手が後手で劉子健選手と指していました。この試合でもしも鄭惟桐選手が勝てば彼が決勝戦に進みます。もしも鄭惟桐選手が引き分けだった場合、私と鄭惟桐選手は対手分で競い合うことになります。そしてこの鄭惟桐選手対劉子健選手の試合は、劉子健選手が力を良く発揮し、鄭惟桐選手にはあまり良い機会がなく、最終的に引き分けになりました。それにより、私と鄭惟桐選手は対手分で競い合うことになりました。私は対手分が1点高く、幸運なことに決勝戦に進むことが決まりました。  

決勝戦は王天一選手とでした。決勝戦の第1局目は王選手が前半をとても良く指したため、間で一度、とても危険な局面がありました。しかし後半で王選手にミスが出たため、私はラッキーなことにこの1局を引き分けにすることが出来ました。  

決勝戦の2局目では、王選手は1局目が影響したのか、メンタル的に調整が出来ていなかったように感じます。対局中に連続してミスがでました。王選手の実力が発揮されないままに、負けてしまいました。  

全体的に振り返ってみると、今回の試合は、私は本当に運が良かったと思います。

今回の試合の開催が成功したことや、このように多くの選手と交流出来る機会を与えて頂いたことに、とても感謝しています。また今後もこのような大きな規模の試合へ参加できる機会が多くあるといいなと思います。

(IMSAの大会の表彰式の様子)

○この大会は私がブログを始めたばかりの時に開催されたもので、その時にとても曹さんにインタビューさせて頂きたかったのですが、私の方が忙しく身動きがとれませんでした…。その後、トークリレーでバトンを受け取って頂けたので、お話しを伺えて本当に嬉しく思います!

家族の支えとシャンチー

Q、子供の頃シャンチーに興味を持ったきっかけと、シャンチーのプロを目指そうと思ったきっかけを教えて下さい。(何かシャンチーのプロを目指すためのきっかけになる人との出会い等があればそのお話も聞かせて下さい)  

A、私の祖父はシャンチーを指すことが好きでした。小さい頃私は祖父が指すのを横で見ていました。しばらくそうしている間に少しずつ指せるようになってきました。それから祖父が教えてくれるようになりました。このようにしてシャンチーに興味を持つようになりました。  

正式にシャンチーの勉強を開始したのは5、6歳の頃です。

そして2011年にマカオに移住しまし、マカオの代表として国際試合に出るようになりました。この時すでに一人の専門棋士になりました。

私のシャンチー人生において、最も大きい影響を与えてくれた人は祖母です。今日まで進んでくることが出来たのは祖母の献身的な支えがあったためです。本当に祖母のことを偉大な人だと思います。

Q、おじいさんがきっかけでシャンチーに興味を持ったと言うことですが、何歳ぐらいの時におじいさんのレベルを越えましたか。またその時のおじいさんの反応を教えて下さい。  

A、祖父は私が6歳の頃に亡くなりました。そのため当時祖父のレベルをこえていたのかは分かりません。おそらく当時祖父の指している姿を見ているだけで私が指せるようになったことに、祖父は多少驚いていたように思います!

Q、シャンチーの人生を送る上で、おばあさんの存在は偉大だったとのことですが、おばあさんについて印象に残っているエピソードを教えて下さい。  

A、この質問は答えるのが難しい質問です。

祖母とは小さい頃から十数年一緒にいます。忘れられない出来事は本当に沢山あります。おそらく時間が長くなると、人はゆっくり慣れてしまうようです。加えて私は普段あまり昔のことを思い出して考えない人間です。何かひとこと言いたくても何も出てきません。

ただ今のことだけは言えます。私は長い間外で生活していて、家に帰る機会は本当に少ないです。普段私が自主的に誰かと連絡を取り合うこともほとんどありません。そしてまた誰かが私を探して連絡をくれることもとても少ないです。ただ祖母だけが良く私の近況を聞きに連絡をくれます。おそらく祖母は彼女が私を気にかけることが、私への最も大きな応援と励ましになると思ってくれているのでしょう。

シャンチーの勉強について

Q、プロになるまでにどのような勉強をしましたか。また、プロになった後、どのようにして自分のレベルを保っていますか。  

A、私は2017年に中国の甲級リーグで河南省チームに入る前まで、国内の地方で行われるオープンの試合に参加していました。このような試合は参加人数も多く、参加者の実力もまちまちです。そのため私のシャンチーの棋芸のレベルの向上にはあまり大きな助けになりませんでした。

現在は甲級リーグで国内の最高レベルの選手と指すことが出来ます。また固定のチームがあり、チームメンバーもみんなとても強いです。そしてチームメンバーで良く一緒に研究しています。これにより、明らかに以前よりも進歩していると思います。


(甲級リーグの河南省チーム、左から2人目が曹さん)

マカオのシャンチーの様子

Q、曹さんはマカオの代表として活躍されていますが、マカオのシャンチーは中国国内と比べて競技人口等はどうですか。また、マカオでのシャンチーの勉強環境は良いですか?  

A、現在マカオは毎年いくつかの決まった試合の活動を行っています。

「個人選手権」、「団体戦」、「快速試合」、「青少年トーナメント」、「広東省香港マカオトーナメント」などです。

また台山、江門、広州等の都市と対外交流を行っています。

客観的に見るとマカオは元々小さな都市ですし、シャンチーの事業やそれに携わる人は多くありません。しかしここ数年の発展や進歩に伴って、シャンチーの地位や重要性も広く受け入れられ、認識されるようになりました。それに加えてシャンチーを愛する人たちのたゆまない努力により、シャンチーを好きになる青少年もどんどん増えています。

全体的な環境は数年前と比べると明らかに改善されています。


(マカオの大会での表彰式の様子)

シャンチーのプロとして生きてきて

Q、シャンチーのプロとしての人生を振り返って、大変だった時期や幸せだった出来事を教えて下さい。  

A、シャンチーはここ数年間で多くの人が熱心に献身的な努力をし、発展を推し進めてきました。それにより、全体の大きな環境はどんどん良くなりました。これにより、多くの人がシャンチーで生きて行くことが出来るようになりました。

「シャンチーで食べて行くことが出来る」ようになったのです。

以前はシャンチー等の試合の賞金は一般的に低いものでした。そのため賞金に頼った生活では基本的な生活を維持することしか出来ませんでした。ここ数年で賞金の高い試合が増えたことにより、シャンチーで生きている人の環境は大きく改善されました。

現在はすでにとても幸せな状態です。困難な時期はありましたが、それでも努力し続け、諦めることなく、現在のような素敵な時を待っていたのです。

Q、シャンチーのプロとしての人生で、曹さんにとって一番価値のあるシャンチーの大会の優勝はどの大会での優勝ですか。またその理由も教えて下さい。

A、2004年に全国少年シャンチー大会の16歳組で優勝した時です。この時、シャンチー大師のタイトルを獲得しました。当時では13歳と言う年齢で優勝し、大師のタイトルを獲得する人は非常に少なく、家族はみんな私のことを誇りに思ってくれました。

おわりに

Q、曹さんにとってシャンチーとはどのようなものですか。また曹さんの思うシャンチーの魅力を教えて下さい。  

A、現在、私はシャンチーの職業と言う一本の道に立っています。シャンチーは私にとって仕事と言うことだけでなく、ひとつの事業です。そのため、努力してより良いものにしなければいけません。 

シャンチーは盤上で戦うものです。そこには棋芸レベル、その時の状態、精神面等の多くの要素が含まれます。

私は話をすることがあまり得意ではありません。そのため多くの時間と力を集中して研究に打ち込むことが出来ました。その都度新しいものを突破し、進歩することが出来ることを、心から楽しいと感じています。

Q、日本のシャンチーファンに一言お願いします。  

A、私がシャンチーを指すことを楽しいと感じるように、シャンチーも私に楽しみを与えてくれます。 シャンチーが日本のファンの皆さんにも楽しさを運んでくれることを祈っています。


(チームメンバーの党斐さん(左から2人目)らとの記念写真)

(IMSAの大会のインタビューの様子と、甲級リーグのチームメンバーとの研究会の様子)

○おわりに

「トークリレー」の4人目の走者、曹岩磊さんのインタビューは楽しんで頂けましたか?  

お話を伺っていてとても穏やかな性格の方で、シャンチーに対してとても誠実に取り組んでいるのだな…と言うことを感じました。 これまで、曹さんとは何度か国際大会でお会いしたことがありますが、口数が多くない方だったため、あまり人柄等を知ることが出来ませんでした。

今回、インタビューで色々なお話を伺えて本当に良かったです(*´▽`*)

曹さん、本当にありがとうございます!

次回の「トークリレー」もお楽しみに!(次は誰にバトンが渡るのでしょう…)

おわり

コメント

  1. […] シャンチー(象棋)トークリレー4人目「曹岩磊さん」鄭一泓さんから始ま… […]

タイトルとURLをコピーしました