今回は杭州アジア大会シャンチー種目男子個人組の決勝戦の棋譜を紹介します。
決勝戦は鄭惟桐選手対趙鑫鑫選手の中国同士の対決になりました！
お二人とも中国トップレベルの選手で、最高レベルの一局です。
皆さん棋譜並べを是非お楽しみ下さい＾＾
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棋譜紹介
紅方：鄭惟桐
黒方：趙鑫鑫
結果：紅勝ち
1. 炮二平五 馬８進７ 2. 馬二進三 車９平８
3. 車一平二 馬２進３ 4. 兵三進一 卒３進１
5. 馬八進九 卒１進１ 6. 車二進四 象７進５
開局は中炮対屛風馬互進三兵の主流な開局です。
第６回合の紅の車二進四は珍しい展開です。ここでは通常、炮八平七や車九進一と指されることが多いです。このような主流の変化はすでに多くのプロにより徹底的に研究されており、お互いにその開局について詳しいため、新しい変化を指すことが難しいです。ここでは紅が車二進四と指し、新しい変化を積極的に展開しようとしています。
7. 炮八平七 馬３進２ 8. 車九進一 車１進１
9. 車九平六 車１平６ 10. 車六進六 炮２平３
11. 車六退二 士６進５ 12. 仕六進五 炮３平４
第１２回合まで、紅黒ともに慎重に布陣しました。
第１２回合の黒の炮３平４により、紅に兵七進一の先手がうまれました（ただ、すぐに指すと、黒は馬２進１で炮を狙う手があるため、紅は先に炮七退一と指す必要があります）。ここでは黒に馬２進１と指す手があります。このように指すと均勢です。
13. 炮七退一 馬２退３（図１） 14. 車六進一 炮８進１
第１３回合で黒は上がった馬を下げました（ここで、黒が馬２進１と指し、紅が兵七進一と指し、卒３進１車六平九馬１進３兵三進一卒７進１車二平七と進むと、紅が有利です）。ここから、紅は少しずつ優勢になりました。
15. 兵七進一 卒７進１ 16. 車六退三 卒７進１
17. 車二平三（図２） 炮８退２ 18. 兵七進一 炮８平７
第１７回合の黒の炮８退２は敗着です。ここで黒が馬３進１と指し炮五平七炮４平３と進むと、まだ十分戦うことが出来ます。
19. 車三平八 馬３進１ 20. 車八進二 炮７進６
21. 車八平九 車６進４ 22. 兵七進一 車８進４
ここまでで、紅は一見兵が１つ渡っただけで、そんなに大きな優勢（物質的に）ではありませんが、実際は黒の右側の防衛のコマはほとんど動くことが出来ず、紅はすでに大優勢な局面です。
次の紅の巧妙な入局手段を鑑賞して行きます。
23. 炮五平七 将５平６ 24. 炮七平四 将６平５
25. 兵七進一 炮４進２ 26. 兵七進一 炮７退１
27. 兵五進一 炮７退１ 28. 兵五進一 車８平５
29. 相七進五 炮７平８ 30. 兵七平六 炮８退４
31. 馬九進七 炮４平３ 32. 馬七進六 象３進１
33. 馬六進五 車６退３ 34. 車九進一（図３）
次に紅には兵六進一士５退４馬五進七と進める攻撃手段があります。黒は守る方法がないため、ここで投了しました。
この一局で紅は穏健な局面の中に黒の僅かな小さいミスの一手を見つけ、精確的な攻撃手段を使い、見事に勝ちました。この勝利により鄭惟桐選手は杭州アジア大会の男子組での金メダルを獲得しました。
皆さん、棋譜並べはお楽しみいただけましたか？＾＾
次回の更新もお楽しみに♪
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