所司和晴選手について
所司和晴選手は日本将棋連盟のプロ棋士です。
またシャンチー(象棋)の日本代表選手です。
所司選手は1993年のシャンチーの世界選手権に出場して以来、20年以上もずっと日本を代表するシャンチー選手として活躍されています。今回は所司選手とシャンチーの出会いにスポットを当ててお話しをお伺いしました。
趙国栄選手との交流
趙国栄選手との出会いは所司選手がシャンチーを始めるきっかけとなった出来事でした。 当時日本将棋をシャンチーの専門棋士の方が覚えたらどのような速さで強くなってゆくのかと言う雑誌の企画があり、趙選手はその企画のために、日本将棋の勉強を目的として来日されていたそうです。(趙国栄選手は著名なシャンチーの専門棋士の方です)
その時、日本将棋のプロ棋士であった所司選手は、日本将棋を教えることを通じて趙さんとの交流をスタートしたそうです。この趙さんとの交流がきっかけとなり所司選手はシャンチーにも興味を持ったそうですが、この時はまだ真面目にシャンチーを勉強しようと言うモチベーションはなかったそうです。
はじめての世界選手権への出場
所司選手がはじめてシャンチーの国際試合に日本代表として出場したのは1993年のシャンチーの世界選手権です。
趙さんとの出会いでシャンチーに少し興味を持った所司選手ですが、その後すぐに本気でシャンチーの勉強を始めたわけではありませんでした。
現在中国で日本将棋の愛好者は多くいますが、当時(1992年ごろ)はまだ日本将棋の専門棋士の方による中国への将棋の普及活動などは行われていませんでした。そこで中国へも日本将棋を普及しようと言う流れになったそうです。そして普及に良いタイミングを考えていたところ、1993年にシャンチーの世界選手権が中国で行われることを知り、そこへ将棋を普及しに行くことを決めたそうです。
その際に、まわりの人に「日本将棋のプロ棋士なら、ちょっと勉強すればシャンチーの世界選手権も出られますよ」と勧められたことをきっかけに、試合までの3、4か月間シャンチーを勉強し、1993年のシャンチーの世界選手権へ出場したそうです。
これは所司選手がシャンチーを真剣に取り組むためのきっかけになる試合になりました。
世界選手権で見つけた目標
はじめて出場したシャンチーの世界選手権での所司選手の成績は3勝6敗でした。
初出場の世界選手権はとても楽しめたそうです。
またこの試合で所司選手には大きな目標が出来ました。それは日本将棋のプロ棋士としてシャンチー界で認められることでした。 所司選手がはじめて参加した世界選手権にはチェスのグランドマスターであるロバート・フューブナーさんが出場していました。その大会での中国・ベトナム以外の外国人選手の中ではフューブナーさんの成績はとても良く、中国の専門棋士である徐天紅さんも「フューブナーさんを相手に馬落ちのハンデでの試合は出来ない」と言ったほど、当時のシャンチー界においてフューブナーさんのレベルは認められていたそうです。
そんなフューブナーさんの活躍を見た所司選手は「日本将棋のプロ棋士もできるな!」と言ってもらえるようになりたいと思い、シャンチーの勉強を本格的に始めたそうです。
その試合の帰り、中国でシャンチー関連の書籍を沢山買い込んで帰国し、それから現在まで所司選手のシャンチーとの日々は続いて行くことになりました。
おわりに
所司選手は現在もシャンチーの国内外の大会で活躍しています。
所司選手は今月もシャンチーの試合のため中国へ遠征されます。試合でのご活躍を応援しています!
今回は所司選手とシャンチーの出会いについての記事でした。
今後も所司先生に色々なお話をお伺いしていきたいと思います!
コメント
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[…] イベントでは所司先生と私の大盤解説がありました。私は全局譜紹介、所司先生は開局の解説をされていました! […]